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干物厳選セット
¥4,300 (税込/送料無料)

澄んだ瞳に感じる鮮度の良さ、 この干物は「干物」という表現が似合わない。

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BallooMe 編集部
BallooMe バイヤー

「干物は、保存食じゃない。鮮度と旨味のバランスを楽しむものなんだよ」そう思わせてくれる干物に出逢えた。

小さい頃から干物を食べて育ち、干物で箸の使い方を覚えたと言っても過言ではない。旅先で朝食に干物が出ようものなら、その箸遣いで、女将さんを魅了させる自信はある。干物で育ち干物で大きくなったこの身体は、所々ガラクタだが、少々の酷使には耐えられる。干物により磨かれた知力は、まだ開花されていないが、いつか開花するだろう。

それほどに、干物をリスペクトしている私にとって、今回の干物は衝撃だった。

キンメダイ、アジ、カマス、サバ、カジキミリン干しと、定番のアイテムを備えたこの盛り合わせは、保存食という認識を覆すものだった。

干物の鮮度は瞳が語る

キンメダイの瞳を見てほしい。全くの澱みなく透き通った眼球から鮮度のよさを感じる。鮮度の良い干物ほど、瞳が綺麗なのだ。しかもそれだけではない。釣られてから干物になるまで過度なストレスを与えていないところも要因する。大切に扱われた証拠だ。

盛り合わせの中身は逸品揃い

キンメダイの他、アジ、カマス、サバ、カジキミリン干し、そして時々ブリが入っている。

ふっくらアジ

定番のアジ。定番だからこそ、基本に忠実。開いた状態が、ふっくらと丸く、円に近い。これは、身が厚く脂が乗っているから。身があめ色でつやがある。これは古いからではない。旨味がある証拠。

純白カマス

側面の厚みは、まるで、干物界のヘラクレス。強靭な嘴は一見野蛮なイメージを思わせるが、味は、淡白だが繊細な味。噛むほどに美味。鍛え上げたその身体は白く透き通っているほど美味しい。

ふっくらサバ半身

忘れてはいけないのが、彼の存在。のりがよく(脂ののり)、焼いた後の皮目にパリッと感がある。目利き光る逸品。厚み、旨味全て良し。サブボーカルな彼は、淡々とメインボーカルの座を狙っている。

カジキマグロみりん干し

全てを弾き返すその弾力。甘辛いタレとの組み合わせが、またいい。噛むほどに旨味を感じるこいつからは、由緒ある地鶏を彷彿させる。こいつは、卵と合わせればきっと親子丼のようになる。

(時々盛り合わせに入っている)ブリ

時々、ぶりも登場する。脂ののりもそうだが、脂の旨味が絶妙。ホロっととろける肉厚からは優しさも感じる。盛り合わせに入っていたら、親しみを込めて出迎えて欲しい。「久しぶり」と。

そして、主役、グリル街の嬢王キンメダイ

透き通る瞳や半透明の身から感じるのは鮮度。焼くには勿体無いほどの鮮度。そのまま食べてしまいたい。しかし、一度ステージ(グリル)に立つと、花が開く。滴る脂、香り立つ湯気、ホロホロとほぐれる身からは、嬢王の気品さを醸し出す。まさにグリル街の嬢王。

漁港から水揚げされたばかりを仕入れる。

キンメダイは深海魚だ。深海に住んでいるため、通常は漁場が遠く、獲ってからの鮮度の劣化との戦いは避けられない。しかし、室戸岬は別だ。陸からすぐに急峻な海底地形となっており、近海が深海だ。また、海流が海底の壁にぶつかり、深層から栄養分が湧き上がる。近海が良質な漁場で、獲れたて新鮮なものを持って帰ることができる日戻り漁も盛んだ。

そんな室戸岬の老舗干物屋「ナカイチ海産」
店主は、ほぼ毎日近くの港で水揚げを見て、そこで魚を仕入れている。 自身も釣りを嗜み、室戸の海に愛されている。

店主が漁港の方と流暢に話す姿はさすがだ。東京から来た私には、何をお話されているのかは、さっぱりだったが、きっと漁果の話をしているのだろう。いや、室戸のこれからの話をしているのかもしれない。

「干物は、焼ける時の音と、湯気を楽しんでほしい」

これは干物好きの先輩から教わった。

昔はガスのグリルが主流だったが、今はオール電化も増えており、我が家もオール電化。火力が弱いところは弱点だが、焼きすぎることもなく、出来上がりがふっくらしていて美味しい。
そう言えば、最近の若い方は、グリルを使わないらしい。むしろグリルを小物入れの棚として使っている人もいるとか。グリルが無くなる日もそう遠くはないかもしれない。
そんな憂いを感じながら、グリルの扉を開ける。無機質な金属の擦れる音の後に、シューシュージュワ、時々、バチっ、と、干物の声が聞こえてくる。高温のグリルの中、うめき声に近い彼らの声を聞いて、私はいつも思う。
「開けるの早かったな、もう少し焼こうか」と。

骨まで綺麗に食べる理由とは

小さい頃から、魚を綺麗に食べるように教育されてきた。おかげで大人になって魚を食べることが苦手ではなくなったし、むしろ、自慢げに食べている。

最近、子供が生まれ、その教えの意味をようやく理解した。

1つ目の理由、それは、骨と身の間が美味しいからだ。

子供に魚を食べさせる時、骨に注意してほぐしたものを、暖かいご飯と共に食べさせている。この時、骨と身の間を食べることがあるのだが、言い様もない旨さなのだ。 繊細な肉質と上品な脂のノリ、骨から出汁でも出ているかのような旨味、どれをとっても最高なのだ。小骨程度なら骨ごと食べる。

そして、2つ目の理由、魚への敬意だ。

魚は食べづらい。頭と身の境目はわかりにくく、小骨はたくさんあるし、皮も食べられるのかどうかわかりにくい。だけど、そんな食べづらいものを食べて初めて、その生き物の神秘さに気づく。そして、こう思う。「”食べる”ということは、”生きる”ということなんだ」
魚を通して、生きることのつらさを教えてもらった気がする。

朝ごはん、干物を食べてお腹いっぱいになり、空を見上げた。
雲がキンメダイに見えるではないか。あっちの雲はアジだ。群をなしている。
そうだ、今年は干物を両親に贈ろう。

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BallooMe 編集部
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志水祐介
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